【地球がくれた戻す力・番外編】
(文・板倉みきこ/ライター、動画・若林容子/tao )
最近、急に肌が弱くなった。
というか、突然カユミが出るようになってしまった。
きっかけは睡眠中の遮音のために耳栓をしてみたこと。
ポリウレタンにアレルギーが出たようで、耳の中がかゆくなったと思ったら、
耳の後ろ、うなじ、首筋まで…かゆみ(炎症)が火事のように燃え広がり、心まで乱れてしまう。
かゆみとは炎症。
外からやってきた何らかの敵(とみなしたもの)への過剰反応、過剰防衛。
心と身体を全体的に捉えて症状を診る「ホリスティック医学」では、かゆみは体内のエネルギーバランスの乱れ、とも解釈する。
肌は排泄器官でもあるから、トラブルはカラダの状態を知らせる、肌からの大切なメッセージだという皮膚科医もいる。
肌は、自分と外界との境界線。
心と身体のバランスの乱れが現れる、分かりやすい境界線だ。
肌がかゆいのは、自分の内なるエネルギーを上手に発揮できていない証なのかもしれないし、
目の前の状況を受け容れられない! と頑なに拒否している状態なのかもしれない。
さて、改めてかゆみ。私の肌は、私に何を伝えたいのだろう…。
そんなタイミングで出かけたのが、茨城県日立市。
パワースポットとしても有名な御岩神社、そして大甕神社へ。
御岩神社は、神社というより山。御岩山一帯に祀られている神様の数が188柱もあり、なんとも壮大。
山を巡るように参拝する、他の神社やお寺ではほぼ見られない、独特の信仰スタイルが古代から続いている場所。
何度も訪れたくなる、不思議な静寂空間がそこかしこにある。
御岩神社
ただ今回、強く心を動かされたのは、星の神様・天香香背男(あめのかがせお)の魂が封じ込められている大甕神社。
大甕神社
神社の主祀神は建葉槌命(たけはづちのみこと)だけど、境内の岩山全体が「宿魂石」として香香背男の魂を封印している。
宿魂石
彫りの深い顔立ちで大きな蛇の刺青を入れていたとされる雄々しいキャラクター。
そんな香香背男率いる部族は、南方から星を頼りに海を渡ってこの地に到来し、自給自足の自由な暮らしをしていたよう。
星や月を神格化した神は世界各地に見受けられるのに、なぜ封印されてしまったのか。
気になって調べたところ、日本書紀に書かれていたのは、大和朝廷の全国平定に最後まで抗い、服従を拒んだのが香香背男だったということ。
そこで朝廷から建葉槌命が懐柔役として派遣され、香香背男が気を許した隙に命を奪い、岩山に魂を封印した。
そこで祟り神となった香香背男の魂を見守るべく、大甕神社の主祀神として建葉槌命が祀られているのだ。
宿魂石の上に建葉槌命様が祀られている
今の感覚で香香背男をイメージすると、自由闊達で魅力的な存在にも思える。
服従を嫌い、心が自由であったろう香香背男は、祟り神になんてなっていないかもしれない。
もし、その魂の封印が解かれたら、今の私たちに必要なパワーを授けてくれるのでは、なんて勝手な思いも浮ぶ。
実は、2012年にその封印が解かれた、という興味深い説もちらほら…。
思うに、封じ込めようとする力が強ければ強いほど、
その力に抗うため、内から噴き出そうとするエネルギーは強大になるのだろう。
勝手に祟り神とされ、封印されてしまった香香背男になぜかシンパシーを感じる。
香香背男さまが祀られている祠(ほこら)
敵と味方。正と邪。善と悪。
その境界線は本来とても曖昧。
あれは良くない、これはこうすべきだ、そこが間違っている。
香香背男に思いを馳せれば、自分に染み付いた価値観、思い込みで引いてしまった境界線を、解放できるかも。
肌のかゆみが教えてくれたのは、封じ込めているエネルギーを解放しなさい、ということなのかもしれないし、境界線を作って勝手に苦しんでいるのは自分なのだ、と気づかせようとしいるのかもしれない。
御岩神社と大甕神社を巡る旅
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【今回の旅プラン】
★JR東海道本線 特急ひたち7号で日立へ
品川駅(9:45)→日立駅(11:26) ¥4880
★和食ランチ 三文魚(やまぶんうお)
日立駅の海岸口から徒歩5〜6分の所にあります。ランチは2200円くらいで、お魚がおすすめのお店だと思います…が、今回はお肉を頂きました♪ボリュームもあって美味しかったです!
↓↓↓ 緑色の文字をクリックするとホームページに飛びます
●動画には出ていませんが、以前に行った事のあるフレンチのお店もご紹介します。日立駅から車で5分くらいのところで、ランチのコース料理を頂きました。美味しかったので時間があるようでしたら、こちらのお店もおすすめです♪
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★レンタカー
日立駅前にニッポンレンタカーとトヨタレンタカーがあります。今回はニッポンレンタカーを利用しました。
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★日立駅⇄御岩神社をタクシーで行くプランもご紹介します
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JR日立駅 → 御岩神社参拝(1時間) → JR日立駅
所要時間:1時間20分
料金:一般タクシー(乗車定員4名) 9,280円
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★御岩神社
御岩神社の後ろにある山が御神体という事で、頂上まで登ってきたのですが、なかなかの山道なので💦スニーカーやトレッキングシューズで行ってください。
足元が砂利で滑りやすい場所もあるので、神社の鳥居をくぐってすぐ、左手に貸出用の『杖』を借りて登るのをおすすめします。
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★御岩神社から大甕神社へ(車で約30分)
*日立までタクシーで戻って、電車で大甕駅に向かう場合
日立駅から大甕駅まで電車で約10分、大甕駅から大甕神社まで徒歩約15分(電車は20分間隔で出ています)
★大甕神社
大甕神社については板倉みきこさんのコラムでもご紹介しているので、こちらでは別の視点から…
アニメ『君の名は。』のスピンオフ小説にも大甕神社は出てくるそうです。
大甕神社は、織物の神さま(健葉槌命(たけはつちのみこと)と、星の神さま(甕星香々背男)の二柱をお祀りしていますが、
この二柱をお祀りしているのは、日本中でこの大甕神社だけですが、アニメ「君の名は。」のヒロイン三葉の実家、宮水神社が祀っていたのも『健葉槌命』と『甕星香々背男』なのだそうです。
日本神話や『君の名は。/新海誠監督』の物語は、いったい何のメッセージを私達に伝えようとしているのか?
いろいろな思いを巡らせながら、参拝する事ができるのも大甕神社の魅力の一つです。
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